作詞家やプロデューサーとして活躍する秋元康氏は、近年、人々の物事への執着心が薄くなっているのを感じていると言い、次のように話す。
* * *
ある日、地下鉄で若者がハードカバーの本を網棚にポンと置いて捨てていくのを見た。雑誌でも新聞でもなく、ハードカバーの本までも所有しない時代になった。そうなると、「絶対にこれがほしい」「どうしてもこうなりたい」というものがなくなる。執着心がなくなったぶん、今の日本は弱い。
恋愛でも男女が対峙しない。デートはカフェのテーブルで横並び。男女の差異も感じず、植物性。70年代、80年代には駅の改札口や喫茶店で大ゲンカをするカップルがいたが、いまは、直接ぶつかり合わなくても、メールなどのツールが解決してくれる。
大学も、どうしてもこの大学に入りたい、という執着はない。ほとんどが単願ではなくなっただろう。偏差値で自分のクラスターを見極め、その中でできれば一番いいところに入りたい、と思うだけだ。
僕はそうした世代を「ウーロン茶世代」と呼んでいる。飲みに行っても、カラオケでも「とりあえずウーロン茶」。何か飲みたいものがあるわけでもない。ウーロン茶を飲みたいわけでもない。何が飲みたいのかわからないときに頼むウーロン茶。普通に無難に暮らせていればいい、という思考がはびこっている。
個が閉鎖している、と思う。集団や組織、仲間の中にいれば、見栄を張りたい。でも、いまは社会全体が引きこもっている。日本の外に、部屋の外に、もっと面白いことがあるということに気づかない。
ここ数年、そういうことをずっと考えていた。 だからこそ、そういう“引きこもり社会”からムリをしてでも飛び出した人は、生命力にあふれて魅力的に思えた。野茂英雄があのとき日本を飛び出して大リーグに行かなければ、その後のイチローや松井秀喜の活躍もなかっただろう。今号に登場する上原浩治さんもその中で、「ムリ」を超えて飛び出した。幼いころから鍛錬を積む歌舞伎の世界に40代後半で飛び込んだ市川中車さんも、日本にコンビニという文化を根付かせたセブン- イレブンの鈴木敏文会長も「ムリ」を超えた人たちだ。
僕も8年前にAKB48を立ち上げたときは、「秋葉原でアイドルなんて絶対ムリだ」と言われた。だが、不思議と「ムリ」という言葉が面白く感じた。無理=誰もやっていないぞ、空いているぞと。
僕もこれまでに何度も失敗した。大事なのは、間違えない力ではなく、戻ってくる力だ。最初から正しい道を行ける人はいない。間違えてもいいからやってみる。失敗したら、「イタタタ」と言って戻ってくればいい。失敗することで、使っていなかった筋肉が使われる。そのことに意味がある。失敗を恐れず、とにかくやってみる。その一歩目こそが大事なのだ。
AKB48については、「時代を先読みしたんですね」などと言われる。そんなことはまったく予想できなかった。ヒットというものを相手にずっと仕事をしてきたが、視聴率20%も100万枚のCDの売り上げも自分では目に見えない。でも、小さな劇団にファンがついてチケットが買えない、どんどん上演する劇場が大きくなる…そんな目に見えるように大きくなっていく感じがいいなと思った。AKB48も最初はお客さんも入らず赤字だったが、何かが始まるというエネルギーと生命力にはあふれていた。
もしあの時、専門家を呼んでマーケティングをして、その分析に従っていたら絶対にAKB48の成功はなかった。成功パターンを踏襲したって絶対に次の成功はない。「人の行く裏に道あり花の山」なのだ。
※AERA 2014年1月13日号秋元康特別編集長号より抜粋
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ある日、地下鉄で若者がハードカバーの本を網棚にポンと置いて捨てていくのを見た。雑誌でも新聞でもなく、ハードカバーの本までも所有しない時代になった。そうなると、「絶対にこれがほしい」「どうしてもこうなりたい」というものがなくなる。執着心がなくなったぶん、今の日本は弱い。
恋愛でも男女が対峙しない。デートはカフェのテーブルで横並び。男女の差異も感じず、植物性。70年代、80年代には駅の改札口や喫茶店で大ゲンカをするカップルがいたが、いまは、直接ぶつかり合わなくても、メールなどのツールが解決してくれる。
大学も、どうしてもこの大学に入りたい、という執着はない。ほとんどが単願ではなくなっただろう。偏差値で自分のクラスターを見極め、その中でできれば一番いいところに入りたい、と思うだけだ。
僕はそうした世代を「ウーロン茶世代」と呼んでいる。飲みに行っても、カラオケでも「とりあえずウーロン茶」。何か飲みたいものがあるわけでもない。ウーロン茶を飲みたいわけでもない。何が飲みたいのかわからないときに頼むウーロン茶。普通に無難に暮らせていればいい、という思考がはびこっている。
個が閉鎖している、と思う。集団や組織、仲間の中にいれば、見栄を張りたい。でも、いまは社会全体が引きこもっている。日本の外に、部屋の外に、もっと面白いことがあるということに気づかない。
ここ数年、そういうことをずっと考えていた。 だからこそ、そういう“引きこもり社会”からムリをしてでも飛び出した人は、生命力にあふれて魅力的に思えた。野茂英雄があのとき日本を飛び出して大リーグに行かなければ、その後のイチローや松井秀喜の活躍もなかっただろう。今号に登場する上原浩治さんもその中で、「ムリ」を超えて飛び出した。幼いころから鍛錬を積む歌舞伎の世界に40代後半で飛び込んだ市川中車さんも、日本にコンビニという文化を根付かせたセブン- イレブンの鈴木敏文会長も「ムリ」を超えた人たちだ。
僕も8年前にAKB48を立ち上げたときは、「秋葉原でアイドルなんて絶対ムリだ」と言われた。だが、不思議と「ムリ」という言葉が面白く感じた。無理=誰もやっていないぞ、空いているぞと。
僕もこれまでに何度も失敗した。大事なのは、間違えない力ではなく、戻ってくる力だ。最初から正しい道を行ける人はいない。間違えてもいいからやってみる。失敗したら、「イタタタ」と言って戻ってくればいい。失敗することで、使っていなかった筋肉が使われる。そのことに意味がある。失敗を恐れず、とにかくやってみる。その一歩目こそが大事なのだ。
AKB48については、「時代を先読みしたんですね」などと言われる。そんなことはまったく予想できなかった。ヒットというものを相手にずっと仕事をしてきたが、視聴率20%も100万枚のCDの売り上げも自分では目に見えない。でも、小さな劇団にファンがついてチケットが買えない、どんどん上演する劇場が大きくなる…そんな目に見えるように大きくなっていく感じがいいなと思った。AKB48も最初はお客さんも入らず赤字だったが、何かが始まるというエネルギーと生命力にはあふれていた。
もしあの時、専門家を呼んでマーケティングをして、その分析に従っていたら絶対にAKB48の成功はなかった。成功パターンを踏襲したって絶対に次の成功はない。「人の行く裏に道あり花の山」なのだ。
※AERA 2014年1月13日号秋元康特別編集長号より抜粋
川畑 要から、BARKSのユーザーの皆さんに新年のメッセージが届きました。
◆ ◆ ◆
「今年も「歌心」を
大切にしていきます」
◆ ◆ ◆
2012年にCHEMISTRYからソロデビューを果たし、ドラマやミュージカル出演などへも活動の幅を広げる川畑の新年の抱負は、“歌心”。
そしてソロ1stアルバム『0』から約半年ぶりの新曲「HOME」は、やはり歌心に溢れたものだった。友情や絆、日常のちょっとした幸せを描いた爽やかで心温まるミドル・アップナンバーは、2014年1月から着うた(R)ほか順次配信予定だ。
なお、同曲は不動産・住宅情報サイト『HOME'S』のテレビCMソングとして起用される。放送は2014年1月6日(月)から。お楽しみに。
■HOME'S CMソング「HOME」
2014年1月より着うたRほか順次配信予定
※詳細は川畑 要OFFICIAL HPにて
■<ミュージカル『愛の唄を歌おう』出演決定>
関西テレビ放送開局55周年記念ミュージカル『愛の唄を歌おう』に川畑要が出演
・2014年1月10日(金)〜1月21日(火) 全16回公演
東京公演:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11F)
S席\10,500/A席\8,400/B席\6,300(全席指定・税込)
※前売り 2013年12月7日(土) 午前10時〜
※未就学児童入場不可
※営利目的の転売禁止
[問]サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00〜19:00)
・2014年1月25日(土)〜2月2日(日) 全10回公演
大阪公演:オリックス劇場
S席\10,500/A席\8,400/B席\6,300(全席指定・税込)
※前売り 2013年12月7日(土) 午前10時〜
※未就学児童入場不可
※営利目的の転売禁止
[問]キョードーインフォメーション 06-7732-8888(10:00〜19:00)
・キャスト:
山口智充 北山宏光(Kis-My-Ft2)
渡部豪太 川畑 要 高田 翔(ジャニーズJr.) 野々すみ花
柄本時生 前川紘毅 施 鐘泰(JONTE) 大口兼悟 エハラマサヒロ
ROLLY KONISHIKI 橋本じゅん
治田 敦 水野栄治 岡田 誠 内藤大希 反橋宗一郎
池田有希子 エリアンナ 岸野里香(NMB48) ほか
・スタッフ:
脚本:鈴木おさむ
演出:宮本亜門
音楽:槇原敬之
BARKS編集部よりお知らせ
日本を代表する数々のアーティストから、新年の直筆メッセージカードが続々到着しています。これらのカードは、抽選で皆様にプレゼントいたします。もちろん全て1点のみの超貴重なアイテムです。
応募は下記プレゼントページより受け付けています。必ずご希望のアーティスト名をひとつ明記の上、ご応募ください。応募に制限は設けませんが、複数応募しても当選確率は変わりません。
◆ ◆ ◆
「今年も「歌心」を
大切にしていきます」
◆ ◆ ◆
2012年にCHEMISTRYからソロデビューを果たし、ドラマやミュージカル出演などへも活動の幅を広げる川畑の新年の抱負は、“歌心”。
そしてソロ1stアルバム『0』から約半年ぶりの新曲「HOME」は、やはり歌心に溢れたものだった。友情や絆、日常のちょっとした幸せを描いた爽やかで心温まるミドル・アップナンバーは、2014年1月から着うた(R)ほか順次配信予定だ。
なお、同曲は不動産・住宅情報サイト『HOME'S』のテレビCMソングとして起用される。放送は2014年1月6日(月)から。お楽しみに。
■HOME'S CMソング「HOME」
2014年1月より着うたRほか順次配信予定
※詳細は川畑 要OFFICIAL HPにて
■<ミュージカル『愛の唄を歌おう』出演決定>
関西テレビ放送開局55周年記念ミュージカル『愛の唄を歌おう』に川畑要が出演
・2014年1月10日(金)〜1月21日(火) 全16回公演
東京公演:東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11F)
S席\10,500/A席\8,400/B席\6,300(全席指定・税込)
※前売り 2013年12月7日(土) 午前10時〜
※未就学児童入場不可
※営利目的の転売禁止
[問]サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00〜19:00)
・2014年1月25日(土)〜2月2日(日) 全10回公演
大阪公演:オリックス劇場
S席\10,500/A席\8,400/B席\6,300(全席指定・税込)
※前売り 2013年12月7日(土) 午前10時〜
※未就学児童入場不可
※営利目的の転売禁止
[問]キョードーインフォメーション 06-7732-8888(10:00〜19:00)
・キャスト:
山口智充 北山宏光(Kis-My-Ft2)
渡部豪太 川畑 要 高田 翔(ジャニーズJr.) 野々すみ花
柄本時生 前川紘毅 施 鐘泰(JONTE) 大口兼悟 エハラマサヒロ
ROLLY KONISHIKI 橋本じゅん
治田 敦 水野栄治 岡田 誠 内藤大希 反橋宗一郎
池田有希子 エリアンナ 岸野里香(NMB48) ほか
・スタッフ:
脚本:鈴木おさむ
演出:宮本亜門
音楽:槇原敬之
BARKS編集部よりお知らせ
日本を代表する数々のアーティストから、新年の直筆メッセージカードが続々到着しています。これらのカードは、抽選で皆様にプレゼントいたします。もちろん全て1点のみの超貴重なアイテムです。
応募は下記プレゼントページより受け付けています。必ずご希望のアーティスト名をひとつ明記の上、ご応募ください。応募に制限は設けませんが、複数応募しても当選確率は変わりません。
岩佐美咲(AKB48)、ささきいさお、グッチ裕三、中村玉緒、氷川きよし、水森かおり、山川 豊といったビッグネームが多数所属する芸能事務所「長良グループ」(www.nagarapro.co.jp)は現在、新規プロジェクト始動につき新人を大募集中。
応募資格は、特定のプロダクション、レコード会社等とのサインを交わしていない25歳以下の男女。歌手、タレントに加え、モデル・子役・お笑いの人材を求めているとのこと。我こそはとお考えの方は、応募要項をご精読の上、奮ってご応募ください。
応募資格は、特定のプロダクション、レコード会社等とのサインを交わしていない25歳以下の男女。歌手、タレントに加え、モデル・子役・お笑いの人材を求めているとのこと。我こそはとお考えの方は、応募要項をご精読の上、奮ってご応募ください。